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11月30日
- 「吉本隆明×吉本ばなな」
- 司会:渋沢陽一/ロッキング・オン
- またも対談集です。
- 作家と批評家の対談というものはあまり目
- にするものではないと思います。それが父娘
- であるなら尚のことです。
- この本は批評家吉本隆明と作家吉本ばなな
- の対談を記録したものです。
- 実を言うと吉本ばななの作品は「つぐみ」
- しか読んでおらず、先に文学批評のような
- ものを読んでしまうのは反則かも知れません
- が、この二人の親子関係というものはなんと
- も表現し難く面白いのです。吉本隆明が娘の
- 作品を見る視点は吉本ばななという人間を家
- 族として知っている上で、冷静に観察してこ
- そ得られるもので、その鋭さには書いた本人
- も感心しています。ただ思うのは、やっぱり
- この人たちは普通の家族じゃないな、という
- 事でしょうか(笑)
- どこの家にも、少しの異常性というものは
- あるのでしょうが、吉本家というのは敢えて
- 簡単に言ってしまうなら「文学的」または
- 「物語的」な家族なんですね。読んでいて
- 笑えるくらいに。
- 作品に対して、その作者というものを無性
- に知りたくなることがありますが、この本は
- 家族まで教えてくれると言う貴重な本です。
- なるほど、こういう中からあの作品が出て
- 来るんだと納得しました。
-
11月27日
- 「封印再度 -Who inside-」
- 森広嗣/講談社ノベルズ
- 前回、「笑わない数学者」のトリックを自分
- で解いてしまったと書きましたが、あれは作者
- に解かされたんだと実感(笑)
- 今回は歯が立ちませんでした。
- と、言うか全く別な結論を予測していたので
- すがちゃんと解決方法が用意されていてなかな
- か悔しかったです。私の予想は「可能と思わせ
- ておいて実は不可能」でした。
- しかし、もう一つのトリック、と言うか偶然
- の産物……密閉された蔵の謎は自力で解けまし
- た。このシリーズ、久々に自分で考える楽しみ
- を提供してくれています。
- また、全体にとんちが効いているというか、
- 会話のやりとりなどが楽しいですね。
- 突拍子もない台詞の意味がわかった時などは
- にやりとします。今回の作品は主人公、犀川と
- 助手役の西之園萌絵の関係にもスポットが当た
- っていて永遠に変わらないと思っていた両者の
- 位置の微妙な変化も見物でした。
11月25日
- 「林真理子のおしゃべりフライト」
- 林真理子
-
- 作家、林真理子と様々な業界で活躍する
- 人々との対談集です。
- 対談集に求めるのはやはりエッセイと同様
- に「人を知る」事です。その点、対談集とい
- うのは二人以上の人間を読むことが出来るの
- でお得(笑)
- 相手はなかなか豪華で、仲代達也や俵麻智、
- 内舘牧子などけっこう私好みのメンバーでし
- た。
- それぞれがその道のプロですから、いろい
- ろな業界の話を聞くことが出来ますが、やは
- り芸の道に王道なしと言うか、仕事と個性の
- 直結が面白いです。この道だからこう、とい
- うのではなく、この人だからこうなるんだな
- という事を改めて感じます。
- 自分の個性を発揮できる仕事というものに
- はやはりあこがれますね。
- その人たちから話を引き出す林真理子の個
- 性もなかなかです。お薦めの一冊。
11月24日
- しばらく更新が止まっていましたがなんと
- か復活。
- さて、本の紹介です。
- 「いもうと物語」
- 氷室冴子
- この本がどの年代向けに書かれているかは
- 不明なのですが、子供の言葉で、子供の視点
- から書かれている小説であるにもかかわらず
- これを楽しむには振り返る子供時代が必要で
- しょう。
- 主人公のチヅルは本当に「子供」なんです。
- 好きなものと嫌いなものとがはっきりして
- いて、わがままで、はっきり言えば性格もあ
- まり良くない(笑)
- ただ、本当に日常を過ごしている子供の姿
- がそこにはあります。
- そこには教訓めいたものは何ひとつなく、
- 何かが起こっても解決はしないことが多いで
- す。読んでいると、自分が子供時代にした失
- 敗が蘇り、胸が痛くなります。
- 舞台はけっこう古く、東京オリンピックの
- 後くらいです。懐かしむのには古すぎるので
- すが北海道の田舎町という雰囲気が目に浮か
- ぶようです。
- 氷室冴子という人は、本当に生々しく文を
- 書く人だなと常々思っていたのですが、それ
- を再確認した一作でした。
11月18日
- 最近、本の紹介ページと化しているこの
- コーナーですが、そろそろ本の紹介は別なと
- ころにわけようかな、とか思っています。
- あと、実は毎回の桁折りがバラバラなので
- 20文字に統一。原稿用紙に換算できるから
- 本人としてはどれだけ書いているのかわかり
- やすいです。
- この日記の量って全然、決まっていないん
- ですけど書くのに要する時間は常に十五分で
- す。特に深い意味はないのですが、なんとな
- く十五分という単位で行動する癖があるので
- そのせいかも。
- 小学校の頃は作文を書くのが得意でした。
- しかし、昔は原稿用紙がなかなか埋まらな
- くて困り、よく余計な修飾などをして自分で
- も恥ずかしくなったものですが、そういう
- ところを先生が「豊かな感性」と誉めたりす
- るので因果なものです。
- よく「思った通り書きなさい」と言われた
- ものですが、遠足の作文などに「疲れただけ
- でつまらなかった。確かに景色は綺麗だけど
- 見るだけならばバスとロープウェイで行けば
- いいと思います」なんて書いたら先生に怒ら
- れるでしょう。
- こうして、人間は本音と建て前というもの
- を憶えていきます。
- ……というのは嘘ですが。
- 昨日、PINEAPPLE HEADの紹介で「好き
- 勝手に書いてる」と言いましたが、この文章
- だって小学校の作文に比べたらずっと自由に
- 書いているわけですね。
- 作文という授業そのものは悪くないけど、
- 文章力を育てるには先生の実力もかなり必要
- なんだな、と思うわけです。ちなみに、僕の
- 場合は作文に思ってもいない嘘八百を並べて
- は先生に誉められると言う事を繰り返してい
- ました(笑)
- 中学でも作文というものはありましたが、
- 当時の現代文の先生は「読んでないよ」と
- あっさり言ったものです。もちろん聞いたの
- は卒業後。最初からみんながそれを知ってい
- れば、結構傑作が生まれたかもしれない、と
- 思うのですがね。
11月17日
- 本の紹介
- 「PINEAPPLE HEAD」
- 吉本ばなな/幻冬社
- 吉本ばななのエッセイです。
- 雑誌「anan」に連載していた
- ものらしいのですが、読んで思った
- のは「自由気ままに書いていていい
- な」と言うこと。まあ、この日記も
- エッセイといえばエッセイなのです
- が、やっぱり「よそ行き」の自分な
- んですね。
- まあ、吉本ばななが本当に自分を
- そのまま書いているのかどうか確証
- はないのだけれど、やっぱり文章に
- 力強さがあって、作家の持つエネル
- ギーというものを感じます。
- 好きなものを好きと、嫌いなもの
- を嫌いというのが人に自分というも
- のを伝える基本なのじゃないかと私
- は思うのですが、この人に比べると
- 自分はそういうものがはっきりしな
- いなと思うわけです。
- エッセイは好きでいろいろと読み
- ます。楽しみ方としては、作品を読
- んでその作家を好きになったから
- エッセイも読んでみる、というのと
- 詳しくは知らないけれど聞いてはい
- る作家のエッセイを読んで面白かっ
- たら作品も読んでみる、というもの
- があります。
- 吉本ばななには、なんとなく繊細
- な感じのイメージを抱いていたので
- すが、見事に破壊されました(笑)
- ちなみに、俵麻智さんはイメージ
- 通りでした。
- で、ふと思ったこと。
- これを読んでいる人は私にどんな
- イメージを抱いているんでしょう?
- ちょっと気になりますね(笑)
11月16日
- 先週、映画評論家の淀川長治さん
- が亡くなった。
- これはなかなかショックだった。
- 歳をとった人はやがて老いて死ん
- でいくわけわけである。ここ数年で
- 有名人の死にショックを受けたこと
- はある。池波正太郎、藤沢周平、石
- 森章太郎……。
- だが、淀川さんは少し違った。
- 私は、池波、藤沢作品が好きだ。
- 石森は「HOTEL」などを連載
- で読んでいた。それらの作品が新し
- く出ないと思うと、もちろん悲しい。
- しかし、淀川さんは評論家である。
- 彼の解説や評論は作品かも知れな
- いが、私は作品としてそれらを好き
- だったわけではない。
- その日の映画に対して、淀川さん
- が何を言ってくれるか、どんな反応
- をするのかが楽しみだったのだ。
- これから見ようとする映画を、淀
- 川さんはすでに見ているのである。
- 先に映画を見た友達に感想を聞く
- のに似ているかも知れない。
- 淀川さんは決して、難しい言葉を
- 使わなかった。視聴者につまらない
- 上辺だけの言葉を押しつけて我々の
- 意見を麻痺させたりはしないのだ。
- 「この監督はいいね」と言われた
- らどういいのかを考える、「この人
- はきれいなんだね、すばらしいね」
- と言われたら、実際にそう思える
- 瞬間を心待ちにする。
- そんな楽しみを提供してくれま
- した。
- 亡くなって、本当に残念でした。
- 淀川さん、長い間お疲れさまで
- した。
11月13日
- 本の紹介
- 「空飛ぶ馬」
- 北村薫/東京創元社
- さて、北村薫が面白いのでまた
- 借りてきました。
- これは、北村薫のデビュー作な
- のですが、どうもこの人の作品は
- 最初から完成されているようで、
- ベテランの作品としか思えません。
- 主人公が文学部であったり、探
- 偵役が落語家であったりするとこ
- ろに作者の趣味がうかがえ、語ら
- れる蘊蓄などもなかなか楽しめま
- した。もともと小説を書くような
- 人は文学が好きなのでしょうけど、
- 北村薫という人はけっこう読みあ
- さる傾向があるのではないか、と
- 思えます。
- さて、この小説もまた短編集な
- のですが殺人事件は起こりません
- し、何かを解決すると言うことも
- あまりありません。日常の中で
- 「おや?」と思ったことを突き詰
- めていくとその裏には様々な人間
- 模様が隠れている、といった具合
- です。自分の日常の中にも、そう
- いったものが見つかるのかも知れ
- ないと思うとわくわくします。
- ところで、この小説の主人公に
- は名前がありません。常に一人称
- の「私」で語られるし、誰も名前
- を呼ばないのです。途中まで読ん
- でまだ主人公の名前を知らないと
- 言うことに気付き、読み飛ばした
- のかと思って調べてみたのですが、
- どうやら名前はないようで……。
- どうもそういうのは気になって
- しまう質なので、勝手に名前をつ
- けて読み進めました。まあ、どう
- でも良いことですが(笑)
- 北村薫の作品は良い意味で推理
- 小説と言いにくい作品です。
- ミステリファンとしては「推理」
- がしっかりしていれば充分に満足
- とも思えるのですが、「小説好き」
- としてはそれだけでは不満なので
- す。北村薫は、「推理」と「小説」
- の両者を満足ささてくれる希有な
- 作家です。
11月12日
- 本の紹介
- 「笑わない数学者」
- 森博嗣/講談社ノベルズ
- 私は大変、数学が苦手なのですが、
- その面白さは理解しているつもりで
- す。背表紙に「純白な論理ミステリ」
- と書かれているように、この作品は
- 論理的で明解な作りとなっています。
- 主人公、犀川創平は建築学科の助
- 教授で明晰な頭脳を持ち、論理的な
- 思考を好む探偵役。助手役の西之園
- 萌絵も工学部の学生、他にも数学者
- や幾何学的な建物など、一定の論理
- によって思考する人間、論理的にう
- ち立てられた世界が広がっています。
- さて、先に書いたように私は数学
- が苦手です。が、数字には強いので
- この本に出てくる数字のパズルには
- なかなか楽しませてもらいました。
- 何しろ、解くまで先に進めない
- (進んでしまうと答えが書いてあ
- る)ですから、先を読みたいという
- 欲求との戦いにもなるわけです(笑)
- さて、本編のほうですが、実を言
- うと最大の謎であるはずのオリオン
- 像消失はミステリに慣れた読者には
- すぐにわかってしまう(私は58頁
- 目で気がついた)し、事件そのもの
- は大したことありません。しかし、
- この物語中の会話や主人公の思考な
- どはとても魅力的です。
- さて、私はその単純なオリオンの
- 謎を主人公がなかなか解いてくれな
- いと言う事にいらいらしながら読み
- 進めていたのですが、読み終わって
- 思ったことがあります。それは、私
- が解けたのは絶対的な観測者である
- が故、と言うことです。
- 作者はそこで一度、読者に神に近
- い視点を提供している、しかし結局
- 最後には読者も作者という神によっ
- て煙に巻かれるのです。
- まあ、読んでみればわかります(笑)
11月11日
- 本の紹介。
- 「ブギーポップは笑わない、
- VSイマジネーター」
- 上遠野浩平/電撃文庫
- 前に紹介した「ブギーポップは笑わない」
- の続編です。今回の話は2冊で、内容も連続
- した長編となっています。
- が、全作の魅力が全貌を把握していない多
- 数の登場人物の視点から事件の断片を少しず
- つ見せていくという点に負うところが大き
- かったためか、今回は幾分、凡庸な作品とい
- う印象を受けました。
- 人の心が「見える」予備校教師、飛鳥井仁
- はその能力をカウンセリングに役立てていた
- が、彼は自分が担当する生徒の欠落した心が
- 「絶対に埋まらない」と言うことを知ってい
- た。その事に日々苦悩を感じていた彼だが、
- やがて自殺した少女の霊、「イマジネーター」
- と出会い、人々の心を変えようと目論む。
- そこに謎の組織「統和機構」、そしてブギー
- ポップが絡んでくるのですが、物語は統和機構
- に属する少女と彼女に惹かれた少年の恋愛感情
- を軸に展開して行きます。一つの怪奇を巡って
- 多くの人間が絡む全作と対照的に今回は一組の
- 少年少女の周囲に3つの勢力が出没する、とい
- う作りです。
- 今回で残念だったことは、都市伝説的だった
- 怪奇に加えて統和機構という謎の組織を出して
- しまったために、陳腐な感じがしてしまうこと
- でしょうか。まあ、読み物として決してつまら
- ない作品ではないので全作が気に入った方には
- お薦めします。
11月10日
- 本の紹介です。
- 「覆面作家は二人いる」
- 北村薫/角川書店
- さて、北村薫の2冊目です。
- この作品はNHKで「お嬢様は名探偵」
- として放映されたのですが、出来はイマイ
- チ……。
- この作品が持つコミカルな雰囲気を真面
- 目に映像化してしまったための失敗、とい
- う感じでした。
- 軽い雰囲気の作品ですが、前に紹介した
- 「水に眠る」と同様、繊細なタッチで描か
- れた物語はなかなか深く残ります。
- 短編集なのですが非常に読みやすく、少
- しだけ読んでみようと思いながらあっとい
- う間に全部読んでしまいました。
- 主人公は雑誌の編集者、探偵は推理作家
- で名家のお嬢様という組み合わせ。しかし
- このお嬢様は家では内気でおとなしく、外
- に出ると男勝りになってしまうという「外
- 弁慶」です。
- 短編集なので毎回起こるちょっとした事
- 件をちょっとした聞き込みで解決する、と
- いうパターンなのですが、なかなか鮮やか。
- 事件解決のヒントをちゃんと文中に示す
- 正統派の作品だけに解決部分が楽しみです。
- さて、北村薫のデビュー作「空飛ぶ馬」
- も借りてきているので近々紹介する予定。
11月9日
- 本の紹介です。
- 「ブギーポップは笑わない」
- 上遠野浩平/電撃文庫
- 電撃ゲーム小説大賞受賞作品です。
- メディアワークス、角川や富士見など
- 最近のジュニア向け文庫にはゲームやア
- ニメなどのタイアップ作品が多く、敬遠
- しがちだったのですが、電撃の大賞作家
- は先にも紹介した「タイム・リープ」の
- 高畑京一郎などもおり、見逃すことはで
- きません。さて、この「ブギーポップは
- 笑わない」も前から注目していた作品な
- のですが、たまたま図書館で見つけたの
- で読んでみることにしました。
- 舞台となる街で、女の子の間にだけ流
- れる噂の人物「ブギーポップ」
- 彼は殺し屋で、人が一番美しいとき、
- 衰え始めるその寸前にその人を殺して
- しまうと言う……。
- ある学校で、何人かの生徒が行方不明
- になり、ささやかれる「ブギーポップを
- 見た……」
- この物語で特徴的なのは、誰も事件の
- 全貌を把握していない、と言うことです。
- 登場する幾多の登場人物が複雑に絡ま
- りあってはいるのですが、それぞれが自
- 分の、そしてお互いの役割を知りません。
- そしていつしか事件の話は聞かなくな
- り、日常へ戻って行きます。発端だけを
- 目撃した者、事件を探ろうとして行き詰
- まったもの、最後の対決に関わったもの
- のそれがなんであったか知らない者……。
- 日常を脅かす存在に対抗してどこから
- ともなく浮かび上がる謎の存在「ブギー
- ポップ」でさえ、解決部分に関わってい
- くだけです。それぞれがどんな想いで事
- 件にかかわっていたのか、どんな役割を
- 果たしたのか、それを知ることが出来る
- のは読者だけです。
- 粗筋自体はそれほどよく出来ているわ
- けではありませんが、語る手法にはなか
- なか工夫が凝らされています。
- ある事件を追ったドキュメンタリーの
- ような形で読む、新手のホラーと言える
- かも知れません。
11月8日
- 「水に眠る」
- 北村薫/文春文庫
- 北村薫は前から読んでみようと思って
- いた作家の一人です。つい最近、NHK
- で「覆面作家は二人いる」がドラマ化
- されて、少しだけ見たのがきっかけで
- 図書館に行ったときに目に付いた作品を
- 借りてきました。
- ちなみに、NHKのドラマの出来は
- イマイチでしたが、原作自体の良さを
- 想像することはできました(笑)
- さて、北村薫は推理作家というイメー
- ジが強かったのでこの作品も推理短篇
- かと思って借りてきたのですが、想像は
- 思いっきり外れていました。
- 収録された短篇は恋愛ものから幻想的
- な作品、星新一を連想させるSF的なも
- のまで多岐に渡っていましたが、特徴的
- なのはやはり作者の感性です。
- 特に表題作「水に眠る」は水にまつわ
- る不思議な話なのですが、ありそうも
- ない事をさも当たり前であるかのように
- 書かれると思わず信じたくなってしまい
- ます。
- ただ、短編集となると12編の物語
- 全ての主人公が妙に豊かな感性を持って
- いることに多少の抵抗を感じないでもあ
- りません。
- しかし、この作者なら散文的になりが
- ちな推理小説を繊細なタッチで描いてく
- れるのだろうと思います。
- これから読む予定の推理作品に期待を
- 持たせる1冊でした。
11月7日
- 「朝の少女」
- マイケル・ドリス/新潮文庫
- 最初に書きますが、もしここで紹介
- した本なら無条件に読んでしまう、と
- 言う方は以下の感想を読後にお読み下
- さい。この本は予備知識無しに読んだ
- 方がより深い感動と衝撃を味わえると
- 思います。
- 私がこの本のタイトルから想像した
- のはヨーロッパの街に住む感性豊かな
- 少女のお話、みたいなものでした。
- この本は児童文学ですし、まあ定番
- と言えばそんな話になるでしょう。も
- ともと人に薦められて読んだので予備
- 知識もありませんでした。
- 主人公はいつも、人が寝静まってい
- るうちに起き歩き回るので両親から
- 「朝の少女(Morning Girl)」と呼ば
- れていす。その弟はいつも夜中に起き
- ているので「星の子(Star Child)」
- 物語は二人一人称で進行していきま
- す。家があって、海岸があって、森が
- あって両親がいて……。
- 子供の視点から周囲のことが語られ
- るのですが、よくわかるのはそこに
- とても豊かな生活がある、と言うこと
- です。
- 彼女たちにとっては家や村はあたり
- 前に存在するものなので、どんな家、
- とかどんな建物と言った描写はありま
- せん。だから私はヨーロッパの田舎の
- ような風景を想い描いて読んでいたの
- ですが、それは大きな間違いでした。
- 「朝の少女(Morning Girl)」
- 「星の子(Star Child)」
- 「足の速いもの(She wins races)」
- などの呼び方は、ネイティブ・アメ
- リカンがつける名前を英語に直したも
- のだったんですね。途中で村にカヌー
- がある、という描写や嵐で家が吹き飛
- ばされる様子、そしてたき火を囲んだ
- 食事の風景などが出てきてやっと気付
- きました。
- これは大きな衝撃でした。名前に
- 英語でルビがふってあることもあるの
- でしょうが、物語の中の生活から想像
- したのはヨーロッパの田舎のような
- 風景でしたから。やっぱりネイティブ
- アメリカンの村というと未開、未発達
- というイメージがつきまとっていまし
- た。ヨーロッパ型文化の、文明の洗礼
- を受けていなくても、この物語の舞台
- となる村には、とても豊かな生活が
- あると言うことにこの物語は気付かせ
- てくれるのです。
- 作者のマイケル・ドリスはネイティ
- ブアメリカンの研究者だったそうです。
- 彼の伝えたかった事はまさに、そう
- 言う事だったんでしょう。考えさせら
- れる作品でした。
- 是非、一読をお薦めします。
11月6日
- さて、一昨日の続きです。
- 図書館でもらったパンフレットを見る
- と赤羽駅西口にも図書館があるようでし
- た。ついでに足を伸ばしてみようと思い、
- さっそく西口へ。
- 途中、赤羽台の団地を通り抜けるので
- すが、ここの広いこと……。
- 赤羽西口図書館は赤羽台団地の駅と
- 反対側の端にあるのですが前方はどこ
- までいっても団地……。
- 地図には「〜バス停から徒歩2分」
- と書いてありました。確かに、駅から
- 歩いて行くような場所ではなかったら
- しいです。
- 近くに着いてみても、目印になる
- 保育園が見つからない。それもその
- はずで、団地の一階が保育園になって
- いたんです。保育園らしき建物を探し
- てもないはずです。
- やっと着いた赤羽図書館で本を物色
- し、借りました。返すのは他の図書館
- でもできるのでまた来る必要はありま
- せん。
- さて、赤羽駅からかなり離れていた
- ので帰りはバスを使おうかと思ったの
- ですが、まだ夕方と言うほどの時刻で
- もなかったので、歩いて自転車を置い
- てある川口駅まで戻ろうと思いました。
- だいたいの方向はわかるので、一路
- 北へ向かうのですが、やっぱりどこま
- で行っても団地……。
- しかし、その団地群も唐突に終わり
- を見せ、目の前には荒川が現れました。
- 荒川を越えると埼玉県で、川向こう
- には川口駅前のビル群が見えます。
- しかし、東京の北のはずれにある
- 団地群と埼玉の最南端の間にはただ
- 河原が広がるだけです。普段、電車で
- 通っているときには河原がこれほど
- 広い空間だとは思いませんでした。
- さて、埼玉と東京をつなぐ新荒川
- 大橋をわたり、川口市に入ります。
- けっこうな距離……と、言っても
- 数キロですが、歩いたために足はがく
- がくでした(笑)
- さて、この日はたまたまデジカメを
- 所持していたので何枚か写真を撮りま
- した。写真はこちら!
11月4日
- 前に「書籍代節約のために図書館を
- 使う」と書きましたが、今日、早速
- 行ってきました。
- 最寄りの川口市中央図書館までは
- 自転車で10分。駅と方向が違うので
- 通学前に寄るのが少し面倒というのが
- 問題ですが、とりあえず行ってカード
- を作りました。
- しかし、思ったよりも本が少ない…。
- CDのレンタルもあるのですが、こ
- ちらもイマイチです。
- それでも読みたい本はあったので借
- りましたがあまり通う気にはなりませ
- んでした。
- そこで通学途中の乗換駅、赤羽に
- 図書館があるのを思い出してそのまま
- 赤羽へ!
- 駅から出て数分で赤羽会館図書館に
- 到着。北区民どころか都民でなくても
- カードは作れますし、通学途中なので
- 便利です。おまけに川口市立中央図書
- 館よりずっときれいで、CDも多い。
- これは良いところを見つけた、と
- 思いつつ案内を見ると、北区にはなん
- と14もの図書館が……。川口には4
- つしか図書館ないのに……。
- ない本は注文できるし、棚の本や
- CDを見る限りではけっこう需要が
- なさそうなものでも入れてくれる
- らしい(ゴジラ怪獣咆哮図鑑とか)
- と言う訳でなかなか良い発見をした
- 一日でした。
- さらに、帰りの話題もあるのですが
- そちらはまた明日!
11月3日
- さて、前回書きませんでしたが
- 11月1日は高校の同窓会でした。
- 僕はいまだにOBとして高校の
- 行事に参加しているので、そこで
- は何人かと顔を合わせていたので
- すが、同窓会は卒業してから初め
- てでした。
- 友達のうち数人とは、何度か会
- おうと約束したのですが、予定が
- 合わず、実に3年半ぶりでした。
- それぞれどう変わっているかと
- 思いながら会場へ行ってみると、
- そこには6年間で見慣れた顔が
- たくさん……。
- そう、誰も変わっちゃいません
- でした(笑)
- 私は中高一貫の男子校だったの
- でみんな6年間同じ学校で過ごす
- わけです。中1から高3までの変
- 化に比べれば、卒業してからいま
- までなんて微々たるものでしょう。
- まあ、成長が無いという言い方
- もあるかも知れませんが……(笑)
- これから3年か5年ごとの同窓
- 会を開いていくと言うことでした。
- きっと次の同窓会にも変わらな
- い顔が集まるんだろな、と思いま
- す。僕らの学校は、そういうとこ
- ろでした。
11月1日
- 今日は僕が家からネットをする
- ようになってちょうど1周年です。
- 学校にはアカウントもあったし
- ネットサーフィンもできましたが、
- やはり家から入れるようになって
- 大幅に世界も広がりました。
- 今やHPを公開し、多くの方に
- 見ていただくまでになりました。
- これも出会った多くの方々のお
- かげだと思っています。
- いつも見て下さるみなさん、あ
- りがとう。
- これからも多くの方に読んで
- いただけるように頑張っていきた
- いと思います。これからも皆さん
- のご意見、ご感想や励ましのお言
- 葉(笑)を待っています!
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