- 本の紹介
- 「燃えよ剣」
- 司馬遼太郎
- さて、司馬遼太郎の有名な作品です。
- が、僕は司馬も読んだことないし、新撰組も
- 良くは知らなかったんです、実は(笑)
- 新撰組に関してはまあ、近藤、土方、沖田と
- 芹沢の名前くらいしか知らなかったのですが、
- この作品での土方はとにかく格好いい。
- 思想を戦わせた幕末にあって、あくまで武力
- 集団として、兵隊としての新撰組を追求した土
- 方歳三。田舎の天然理心流道場から初めて、近
- 藤を担ぎ上げ、京の街を震え上がらせた新撰組
- 副長を主人公に幕末を描いた作品です。
- さて、この「燃えよ剣」は歴史的な事実を元
- に書かれた作品ですが、どうも小説的に盛り上
- げるために創作を加えています。まあ、それは
- 当然なのですが土方を魅力的に描くために近藤
- 勇などを逆に情けなく書いているような感じが
- してしまうのが残念です。
- しかしまあ、小説として十分に楽しめること
- は間違いありません。あくまで自分のロマンを
- 追求する土方にはなかなかあこがれます。
- 次は、「新撰組血風録」を読む予定。
- 映画「死国」
- 板東眞砂子の同名小説の映画化です。原作の
- 方はまだ読んでいません。
- 四国八十八カ所巡り、お遍路を反対から回る
- と黄泉の国の封印が破れ、死者が現世に蘇ると
- 言う……。
- 同時上映のリング2とはまったく別タイプの
- ホラーです。とにかく、日本の田舎は怖い。ま
- ず明かりがない。そして、部屋はふすまや障子
- で仕切られていますが、これは下手をすると周
- 囲の見えない広い空間にいるのと変わりません。
- 首の落ちた地蔵や、遍路参りの霊能者など、
- この映画は純日本的な映像の怖さに満ちていま
- す。さて、日本の怪談といえば怨念が主になる
- 事が多く、この映画もその一つ。しかし、怨念
- といっても様々です。若くして死んでしまった
- 主人公の幼なじみが現世に残した未練も怨念な
- ら、死者を蘇らせようとするその母親の執着も
- 恐ろしい。生者と死者の怨念が交差して死国と
- いう異様な空間を作り上げています。
- 映画として最後まで飽きずに見ることは出来
- ましたが多少、ボリューム不足の観があります。
- まだ語り尽くされていない部分もありそうで
- 原作への興味がわきました。
- 映画「リング2」
- ここ1年ほど、ずいぶんと話題になったホラー
- 映画「リング」の続編。全作でビデオを見て死ん
- だ高山の助手、高野舞が高山の死の謎を追ううち
- に呪いのビデオテープの起こした事件に巻き込ま
- れるというものです。
- まず、言えるのは原作とはまったく別物と言う
- ことです。ビデオテープを見ると死ぬ、というコ
- ンセプトはそのままですが、原作は山村貞子とい
- う超能力者をのぞけば他にオカルト的な要素は一
- 切ないのですが、映画の方はリングの主役、浅川
- とその昔の夫である高山、そして助手の高野舞ま
- でみな、何らかの能力を持っていますし、心霊写
- 真やテレビへの念写などさまざまな怪奇現象が起
- こっています。
- オカルト的なもので見せずに、あくまで理詰め
- に事件を展開するのが原作の魅力で、理性に訴え
- かける怖さがあったのですが、映画ではやはり映
- 像的な怖さに重点が置かれています。
- まあ、僕は映画のリングを見ていないので、見
- ている人ならばもっと楽しめるのかも知れません。
- 結果としてはイマイチな感じではありました。
- 余談ですが、この映画の主役、高野舞は中谷美
- 紀が演じているのですが、現在放送中の「ケイゾ
- ク」を思い出してしまい、役柄のギャップで少し
- 笑えました。また、深田恭子ファンは見ない方が
- 賢明です。
- ビデオテープを見て死んだ人間の顔だけは想像
- 以上。これは完全に原作を越えています(笑)
- コミックの紹介
- 「クイーンエメラルダス」
- 松本零士/講談社漫画文庫
- 最近突然、松本零士を読み始めました。
- 松本零士といえば、「宇宙戦艦ヤマト」の原作、
- 「宇宙海賊キャプテンハーロック」や「銀河鉄道
- 999」など、宇宙を舞台にしたSFコミックの
- 巨匠です。
- 「クイーンエメラルダス」は999、キャプテ
- ンハーロックと世界観を共有する作品で、宇宙で
- 屈指の宇宙船、クイーンエメラルダスと共に孤独
- な旅を続ける女賞金稼ぎ、エメラルダスの物語で
- す。彼女が何のために旅をしている目的は本人以
- 外誰も知らず、作品中でも明らかにはされません。
- ただ、松本零士の作品に共通のものとして、出
- てくる主人公たちはみんな旅をしています。
- 自分の宇宙船を持ち、自由に旅することを夢見
- る少年、海野広もその一人。彼はあちことでエメ
- ラルダスと出会い、助けを受けながらもあくまで
- 自分の力で旅することを選ぶのです。
- 松本零士という人は常にロマンを追い求める様
- な作品を書き続けています。歳を取っても情熱を
- 失わず、こういった作品を書き続ける作者にとっ
- て、漫画を書き続けることが旅名のでしょう。
2月17日
- 先週の終わりごろバイト代が入ったのでちょっと
- 買い物をしました。と、言っても大きな買い物は
- まずしません。なんとなく欲しいな、と思ってい
- たものを給料が入った勢いで買ってしまうのです。
- 今月、買ったのはまず目覚まし時計。
- もともと、部屋に目覚ましがあったのですが去
- 年の終わり頃に壊れてしまったのでずっと放って
- おきました。僕は決めた時間になんとなく起きら
- れるので特に不自由しなかったのですが、休みに
- なると起きる目的がなくて起きられなくなってし
- まうのです。
- で、買ってきました。まあ、普通の目覚ましな
- のですがいざ、セットして寝ると目覚ましを止め
- るという目的が出来てしまうのでセットした時間
- より少し早く起きてしまいます(笑)
- 次に買ったのは携帯のストラップです。
- 今までのストラップはマジックテープにくっつ
- いてしまい、ボロボロになっていたのでビニール
- か金属のものに変えようと思っていました。
- で、見に行ったのですが、こんなに種類がある
- とはって感じでした。しかし、キャラものだった
- り妙にかわいかったりで、なかなか地味なのって
- ないんですね。良いと思うとけっこう値が張った
- り……。
- 結局、少し高いと思いつつ1800円で金属の
- ものを買いました。
- まあ、なんてことのない話題でしたが最近、本
- の紹介ばかりだったので(笑)
- 本の紹介。
- 「今はもうない」
- 森博嗣/講談社ノベルズ
- 論理ミステリ、犀川創平シリーズの1作なのです
- が異色の作品。なぜなら、この話はリアルタイムに
- 進行するのではなくほとんどが想い出の中の話だか
- らです。
- 山奥の別荘で、双子のようにそっくりな姉妹が隣り
- あった部屋で死んでいるという事件に巻き込まれた主
- 人公たちが様々な推理を展開していきます。
- さて、このシリーズの最大の魅力は探偵役、犀川創
- 平のキャラクターなのですが、事件本編には登場しな
- いため、なんとなく退屈な印象がないでもないです。
- ただ、事件の語り手となる笹木はあまり積極的に推
- 理をするタイプでもなく、頭の回転が速いわけでもな
- いので純粋にワトソン役に徹しているため、ヒロイン
- はいつもより魅力的に描かれています。
- さて、読後の感想として、この事件そのものはあま
- り面白いいものではなかったと述べておきます。
- しかしながら、この話の結末そのものにはかなり驚
- かされました。「森ミステリィのアクロバット」と解
- 説に書かれているのですが、まさにその通り。
- ここまでこの作者にしてやられたと思ったのは初め
- てです。ただし、この作品の面白さはこれまで犀川創
- 平シリーズを読んできた人にしかわかりません。逆に
- 数冊読んでいる人ならば、これは逃さないで下さい!
- 本の紹介
- 「魔女のソナタ 〜伊集院大介の洞察〜」
- 栗本薫/講談社ノベルズ
- 伊集院大介、三冊目です。
- 自ら「社会の病気を治すお医者さんになりたい」
- と語るだけあり、彼の扱う事件はやはり人間の病
- める部分を照らし出すようなものが多いです。
- 犯罪と言えば犯罪であるけれども犯人が凶悪な
- 犯罪者であると言うわけでもなく、状況がその人
- 間の病める部分を刺激して犯罪に追い立てるよう
- なところがあります。
- 現代社会の、と言うよりは人間が集まるからこ
- そ生まれるひずみのようなものを伊集院は追求し
- ていくわけですが、浮かび上がる真実は関係者に
- とって苦いものでしかなく、それを知ったからと
- 言ってどうなるわけでもないのです。
- 「社会の病気を治すお医者さん」と言っても彼
- は診察をし、病状を説明することしか出来ません。
- 治すことが出来るのは事件に関わった人々だけ
- なのです。真実を語り、去っていく伊集院大介の
- 姿に「解決した」という満足が見えることはあり
- ません。それでも虚無に染まることなく事件を追
- い、真実を求め、優しい瞳を失わないのが名探偵
- 伊集院大介の魅力。熱烈なファンが多いのも頷け
- ます。
- さて、今回は恋愛を軸とした事件。
- 夜の六本木に繰り広げられる特殊な世界を舞台
- にしているものの、作者が恋愛を語るために全編
- を費やした、と言っても良いような話でした。
- こと恋愛に関して全てのものを手に入れられる
- 「魔女」村木由良は何故、自殺したのか?
- けっこうクセの強い話ですが、伊集院大介とい
- う人物を通してエキセントリックな世界が語られ
- ています。伊集院ファンならお薦め。
2月10日
- 先週はJava Scriptに凝っていました。
- Java ScriptというのはHTMLファイルに記述
- してブラウザに実行させるプログラムのようなも
- のでチャットや掲示板のようなCGIと違い、そ
- のファイルがおいてあるサーバがCGIの使用を
- 許可しているかどうかに依存しません。
- 現在、トップページには
- ・ランダムメッセージ、リンク
- ・時間帯によるあいさつの変化
- ・来た回数、前に来てからの間隔によるあいさつ
- の変化
- ・毎日、連続して来るとメッセージが変化
- ・名前を記録してあいさつに反映
- などのスクリプトが置いてあります。
- ちなみに、名前や来訪回数の記録にはクッキー
- を使用しています。名前などは個人情報ですが、
- これは各自が使用するブラウザにしか記録され
- ません。ご利用下さい!
- また、Java ScriptはHTMLファイルに記述
- するだけで使えるので自分のHPに使いたい方
- などはご連絡いただければスクリプトを差し上
- げます。分かる人はソースをダウンロードして
- 使っても結構です。
- ゲームの紹介です
- 「サウンドノベルエボリューション 街」
- チュンソフト/4800円
「弟切草」「かまいたちの夜」に続くサウンド- ノベルシリーズ第三弾「街」移植版です。
- サウンドノベルというものが出たとき、TV画
- 面で文字を読んで何が面白いのかと思ったもので
- すが、文章によって想像力をかきたて、効果音に
- よる演出を付け加えるという手法は従来のゲーム
- になかった臨場感を出すことに成功しています。
- 「街」は実写画像を使うことによって、TVド
- ラマとゲームの融合した雰囲気の新しいジャンル
- になっています。
- 昔から実写ゲームは面白くないと言うジンクス
- がありましたが、少なくともこの街に限っては逆
- で、実写でなければこれほどの面白さはなかった
- だろうと思わせます。
- システム最大の特徴はザッピングシステム。
- 8人の主人公と8本のシナリオがお互いに干渉
- して展開を変えていきます。ストーリーの大筋は
- 変化しないのですが、ある主人公の選択肢により
- 他の主人公がゲームオーバーになったり、誰かの
- シナリオである行動をとらないと別なシナリオが
- 進まなかったりします。
- シナリオ8本もそれぞれ良い出来で、主人公た
- ちも個性的。文中にある「TIPS」による用語
- の解説やコメントも笑えます。
- 驚いたのはそのテキスト量で、今のところ9時
- 間ほど読んでいるにもかかわらずまだ途中です。
- このゲームはなかなか面白さが伝えづらいので
- すが自信を持ってお薦めします。
- 小説を読むのが好きな人なら間違いなく楽しめ
- るはずです。
- 本の紹介
- 「ターン」
- 北村薫/新潮社
- 「時と人」を描いた三部作の第二弾です。
- 第一弾「スキップ」は25年の時間を飛んで
- 42歳になってしまった女子高生の物語でした。
- 今回は逆に、時間が進まなくなってしまう話
- です。交通事故をきっかけに誰もいない世界で
- 夏のある一日を繰り返す事になってしまった主
- 人公。そう、彼女は「時間の中に置いていかれ
- た」のです。みんなが自分の時間を進んでいく
- はずなのに、主人公の時間は進まない。
- ある時間になると全てがリセットされ、結果
- は何も残らないのです。
- 自分の歩いてきた後には必ず足跡が残る。
- 失敗にせよ、成功にせよ、何かが残ったり誰
- かに目撃されたりします。しかし、主人公しか
- いない世界では、主人公の心にしか残りません。
- 普通、人間は生きていくために何かをしなく
- てはいけません。生きるためには食べたり、食
- べるために稼いだりするわけですが、誰もいな
- い世界ではお金を払う必要もないのです。さら
- に言うなら、食べなくても時間が経てば元の状
- 態、健康な自分に戻るのです。
- そんな状況で人間はどうやって生きていくの
- でしょう? ロビンソン・クルーソーと違い、
- 生き延びるという目的さえない主人公の毎日。
- 「スキップ」と同様、当たり前に流れていたは
- ずの時間の流れが狂ってしまうことの恐ろしさ
- がここにはあります。
- 時間を扱う小説はどちらかと言えばプラスの
- 要素で書かれる方が多いような気がします。
- 過去に戻って人生をやり直したり、これから
- 起こることを知って災厄を回避したり。
- 時間というのは人間には絶対に手が出せない
- ものです。過ぎ去った時間が帰ってくることは
- ありませんし、してしまった事が無しになるこ
- とはありません。
- 時間を語る、と言うことは同時に生き方を語
- ることでもあるのでしょう。どう時間を使うか、
- と言うことがすなわち生きることなのだと思う
- のです。