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3月31日
- 本の紹介
- 「よかった、会えて」
- 田辺聖子/実業之日本社
- 中高年を主人公にしたユーモア小説集です。
- 全編、テーマとなっているのは「出会い」
- 作中の様々な人間が人生の中で誰かに出会
- い、そこに生まれるふとした感情をリアルに
- 描いています。どの主人公もその辺にいそう
- でありながらどことなくユーモラス。内心の
- 描写などが特に笑わせてくれるのですが案外
- 自分が考えていることも人から見ると面白い
- のかもしれないと思わせます。
- 僕はまだ学生で、社会に出ていないのです
- がこの小説の主人公達は皆、社会に出てから
- 十数年〜数十年のベテランばかり。社会に対
- する感情やささいな不満、生き方など、先に
- 広がるものをかいま見るようなリアルさもあ
- ります。ユーモア小説と銘打たれていますが、
- そのおかしさはどちらかといえば、苦笑とい
- うところ。この作者は初めてなのですが、人
- 生の機微を知っているといった印象を受けま
- した。
3月28日
- 今日は上野の森美術館にピカソ展を見に行って
- 来ました。ピカソと言えば絵画の常識を越えた様
- な、デッサンの狂った(と言うよりは超越した)
- 作品で知られていますが、今回は初期の作品から
- 展示されているため、その変遷を知ることができ
- ます。もちろん、最初からあの作風だったわけで
- はないのですが、徐々にああなっていったという
- のも違い、ごく普通の人物画からデフォルメが激
- しくなっていってそこからまた元に戻り、構図や
- デッサンを無視したシュールレアリズムの作品へ
- と変わってからやがてメッセージ性の強い作品が
- 多くなる、といった感じでした。
- 正直言えば、絵につけられた題名がなければ何
- が書いてあるのかわからないような作品が多く、
- どう芸術かというのは理解できないのですが、後
- 期の作品に込められた力と言うか、迫力のような
- ものは感じることが出来ました。
- 面白かったのはモデルとなる女性の移り変わり
- で若い頃から次々と相手が変わっていくのですが、
- 途中で前の女性がまた描かれていたりして、その
- 裏にあったであろうドラマを想像し、苦笑してし
- まいます。ただ、最後の妻であるジャックリーヌ
- は絵の中でピカソを導く救世主のように描かれて
- おり、彼の感じた安らぎのようなものがなんとな
- く伝わってくるのです。
- ピカソ展にはかなりの数の作品が展示されてお
- り、見るのにも1時間以上かかるのですが、美術
- 館を出たときにはその時間以上に疲労したように
- 思います。やはり、それが巨匠と言われる画家の
- 力なのでしょうか。なかなか楽しめました。
3月25日
- 今日は推理小説傑作選の紹介
- 「そして謎解きへ」
- 山前譲 編/双葉者
- 傑作短編集です。
- 推理小説の短編は簡単にすっきりと読めるの
- が長所ですね。最近、決まった作者のものしか
- 読んでいないので傑作選を借りてみました。
- 「タイタンの殺人」有栖川有栖
- 土星の衛星、タイタンで起きた殺人事件。
- 容疑者3人は皆、特殊な能力を持ったエイリ
- アン、真犯人は誰!?
- という作品。宇宙人という要素を取り入れた
- 異色作品ながら推理はオーソドックス。やはり
- 設定が笑えます。星新一を思い出しました。
- 「トラップ アンド エラー」井沢元彦
- 脅迫者を葬り去るための完全犯罪を企てた主
- 人公の誤算。
- 過程もオチも面白く、なかなかの読み応え。
- 「陰画の構図」内田康夫
- 人気番組のスタッフに降りかかった殺人事件。
- レポーターである主人公が事件を推理する。
- オーソッドックスな推理もの。ただ、被害者
- の人物像が面白い。
- 「トルストイ爺さん」草野唯雄
- 探偵役は文豪、トルストイ。
- ロシアの田舎で起きた殺人という変わり種。
- 内容は単純なトリックものですが、設定に
- よって読めます。
- 「青い地上」笹沢佐保
- プレイボーイの主人公に惚れていた令嬢が
- 殺され、容疑は主人公に。
- 内容は単純ながら、プレイボーイの女性観
- 察眼から犯人を割り出すというのが面白い。
- ちょっと浮世離れした雰囲気も良いです。
- 「村で一番の首吊りの木」辻真先
- 母子の手紙のやりとりで事件を語る。
- 正直、手紙がリアリティーに欠けるし、事
- 件もベタ。母親の書いた手紙を読み返すと、
- なるほど、と思えるのが少し面白いです。
- 「動く密室」中町信
- 自動車教習所で起きた事件。車内密室殺人
- と舞台がちょっと異色。
- 内容も事件もちょっと単純か?
- と、いう感じでした。
- 面白かったのは「トラップ アンド エラー」
- と「青い地上」、あとは「タイタンの殺人」が
- 記憶には残りますね。豪華さには欠けるものの
- 小粒の楽しみがあった1冊。笹沢佐保は長編も
- 読んでみたいです。
3月23日
- ちょっと更新が滞ってしまいました。
- さて、本の紹介です。
- 「またたび回覧板」
- 群ようこ/新潮文庫
- 群ようこのエッセイです。
- 何度も書いていますが僕はエッセイが好きで
- いろんな人のを読んでいます。
- まじめなもの、ユーモラスなもの、趣味を書
- いたもの、料理の話題。様々なものがあります
- が読むときの感覚はだいたい同じ、おしゃべり
- 感覚なんです。
- 筆者のおしゃべりを延々と聞いて、頷いたり
- 首を傾げたりするのが基本。特に感性の合う作
- 者だとそれまで疑問に思っていた事を解決して
- くれたりするので楽しみは倍増です。
- まあ、疑問と言っても言われてみれば、とい
- う程度のものですけど、下らないことほど面白
- いんですよね。
- 群ようこのこの本は爆笑エッセイ。
- お腹を抱えて笑えるのですが、それはやはり
- 自分の失敗を平気で書いてしまうからなので
- しょう。この日記もエッセイのようなものなの
- ですが、僕の失敗はとても書けないようなひど
- いものなのでなかなか爆笑エッセイとはいきま
- せん。作者のように陽気な失敗をしたい……か
- どうかは微妙なところ(笑)
3月19日
- 本の紹介。
- 「ポケットモンスターSPECIAL」
- シナリオ:日下秀憲
- まんが :真斗
- ご存じ、ポケットモンスターのコミックです。
- ゲームのノベライズやコミックは大抵、好き
- になれないのですが、この作品は何故か買って
- しまいました。普通、原作と違う人が絵を描く
- とがっかりするものですが、真斗の絵柄はむし
- ろ原作より好みで、ポケモンもかわいく、かつ
- ダイナミックに描けています。
- さて、内容ですがゲームのポケモンは力押し
- のRPGとひと味違い、手持ちのポケモンを繰
- り出しそれぞれの得意な技を使わせて攻撃した
- り相手を封じたりといった駆け引きが重要です。
- コミックはその部分を緻密に描いていて、頭
- を使ったバトルが楽しめます。また、ポケモン
- というものが単なる戦闘の道具やペットではな
- く生態系に組み込まれた生き物として描写され
- ており、しっかりと練り混まれた世界観を感じ
- させてくれるのです。
- 現在のところ、4巻まで出ており、3巻まで
- の第一部に引き続いて第2部が始まっています。
- ポケモンを知らない方でもきっと楽しんで読
- めるはず。お勧めです!
3月17日
- 本の紹介。
- 「天使の卵」
- 村山由佳
- この作品は、平たく言えば恋愛小説です。
- 満員電車で出会った女性に一目惚れした主人
- 公は美大を目指す浪人生。精神病院に入院中の
- 父を見舞った彼は、そこで一目惚れの相手と出
- 会う。しかし彼女は、現在の恋人の姉で……。
- という話。最初からなんとなく悲恋を感じさ
- せる設定なのですが、透明感のある文章が先に
- 待ち受けるであろう困難を、読者に忘れさせて
- しまいます。
- 主人公、歩太は浪人生で自分の将来もはっき
- りしない不安定な状態。恋人はいるものの、先
- に大学に受かってしまった相手に対してなんと
- なく冷めてしまっています。
- そんな中で出会った恋人の姉を想うことで、
- 主人公の人生は突然、歯車がかみ合って前に進
- み始めるのです。
- 恋愛小説というものにはやはり作者の恋愛観
- が出るのだろうと思いますが、村山由佳の書く
- 恋愛は本当に前向きで作者のポジティブな部分
- を感じさせます。
- しかしながら、ただうまくいくだけの恋愛で
- は小説になりません。そこに困難を作ったり壊
- してしまったりして話を作るのは源氏物語の昔
- から同じです。
- 僕は自分で恋愛小説を書こうとはないです。
- 自分の理想のようなものはあっても、それを
- 書いてどうなるというわけではないし、ただ生
- ぬるくてだらだら続く小説になってしまうよう
- な気がします。そう言う意味で、恋愛小説とい
- うものは高見にある気がします。
- この本を紹介してくれた人は、結末まで読ま
- なければ良かった、と言いました。
- それに関しては全く同感です。しかしたぶん、
- この結末がなければ、恋愛小説ではないのだと
- も思いました。
3月15日
- 本の紹介。
- 「宇宙海賊キャプテン・ハーロック」
- 松本零士/秋田書店
- 「宇宙の海は俺の海♪」
- というアニメ版の歌詞は有名です。
- 西暦2992年。地球を開発し尽くした人類
- は科学技術による平和におぼれ、堕落した日々
- を送っていた。しかし、宇宙という名の海に自
- 分のロマンを見いだしたただ一人の男は、親友
- と共に宇宙戦艦アルカディア号を建造し、宇宙
- へと乗り出してゆく。その男の名はハーロック。
- 外宇宙からの侵略者、マゾーンの存在に気づ
- いたハーロックは堕落した人間を憎みながらも
- 愛する故郷の星、地球を守るため、仲間と共に
- アルカディア号ただ一隻で戦いを続ける……。
- というストーリー。
- 黒地に白い髑髏を刻んだ海賊旗、黒いマント
- に顔の傷、そして眼帯とまさに海賊スタイルの
- ハーロックは松本漫画の中でも特に開拓者精神
- に富んだキャラクターです。宇宙最強の船と言
- われるアルカディア号と共に、他の作品にも英
- 雄として登場する彼こそがおそらくは作者理想
- の英雄像なのでしょう。
- ロマンや夢だけでなく悲しい過去や敵に対す
- る哀れみの心を持ち、海賊と言うには繊細な彼
- は女性人気の高いキャラクターでもあります。
- 松本作品に共通する放浪という要素の他に、
- 侵略者マゾーンと人類の過去に対する謎解きや
- ハーロック自身の過去を絡めたストーリーもな
- かなか面白く、引き込まれます。惜しいのは未
- 完であること。続きを描いて欲しいです。
3月12日
- 本の紹介。
- 「十一番目の戒律」
- ジェフリー・アーチャー/新潮文庫
- 久々の海外作品。
- ジェフリー・アーチャーと言えば「百万ドル
- を取り返せ」などで有名です。多くのどんでん
- 返しを盛り込んだサスペンスで読み応えのある
- 作品を数多く書いているアーチャーの最新作が
- この「十一番目の戒律」
- タイトルはモーゼの十戒から来ています。
- 十の戒律すべてを破っても守らなくてはなら
- ない、という意味が込めあれていて、具体的に
- は「たとえ捕虜になっても自分の所属を明かし
- てはならない、というCIAの規則。
- 主人公、コナー・フィッツジェラルドは非合
- 法のCIA工作員。大統領命令によりコロンビ
- アの次期候補を暗殺し、次はロシアの大統領候
- 補を暗殺する指令を受けるのだが……。
- というストーリ。裏切りに次ぐ裏切り、そし
- て米、ロ、2カ国だけではなくCIA長官とア
- メリカ大統領、ロシアマフィアなど多くの思惑
- が絡み合い、コナーを翻弄するという展開には
- 目が離せません。
- 文章が読みにくいのが気になるところですが、
- ポリティカル・サスペンスとしては傑作です。
3月9日
- 映画を見ました。
- 「ガメラ3 〜邪神覚醒〜」
- 怪獣映画と言えばゴジラが有名。そのゴジラ
- は1989年に新シリーズがスタートしました
- がその後を追うようにして始まったのがガメラ
- のリメイク版。
- 新ゴジラが生物としての凶暴性を強調してい
- たのとは対照的に、旧シリーズで「子供の味方」
- であったガメラは新シリーズでも人間と心を通
- わせる知的な存在として描かれています。
- しかしながら巨大生物が皆、人間にとって驚
- 異であることは変わりなく、自衛隊などからは
- 敵視され、そう言う意味でガメラは孤独な存在
- でもあります。3作目の今回では特にその辺に
- スポットが当たっていて、渋谷に出現した2体
- の怪鳥ギャオスを追って現れたガメラは多数の
- 死傷者を出し、渋谷一帯を壊滅状態にまで追い
- 込んでしまいます。政府はガメラを敵と見なし、
- 撃滅作戦を発動。一方、今回ガメラ最大の敵と
- なるイリスは第一作のギャオスとの戦闘で家族
- を失った少女、比良坂綾奈によってガメラを倒
- すために育てられます。
- そもそもガメラという存在が何なのか、とい
- うのもこのシリーズの謎となっていますが、一
- 応は生態系を乱す存在を排除する地球の守護者
- と言われているのです。つまりは、人類がそう
- いう存在であった場合、ガメラに排除されるの
- は人類そのものであるかも知れないと言う警告
- も含んでいるわけです。
- さて、ざっと内容を説明しましたが、この映
- 画はやはり映像の凄さで語られるものです。
- ギャオスを追って渋谷に降り立つガメラや炎
- 上する渋谷の街はもはや、かつてのミニチュア
- の街ではなくどう見てもよく見知った本物の渋
- 谷です。また、飛行生物イリスの幻想的な造形
- や半透明の翼は怪獣ではなく、邪神というのに
- ふさわしい美しさを持っています。
- 雲海を飛びながら戦うガメラとイリス、崩壊
- する京都駅ビルでの死闘など、かつての日本映
- 画ではまったく考えられない特撮のレベル。
- 話はまあ、多少うさんくささがありますが、
- 特撮ものとしては十分なクオリティーではあり
- ますし全体的にも見応えはあります。
- 特撮ファンでない人もガメラ1、2をビデオ
- で見て映画館へ! と言いたいです(笑)
- そして、最後のシーンを見届けて下さい。
3月7日
- 本の紹介
- 「東京見聞録」
- 原田宗典/講談社文庫
- 地元の名所は良く知らない、というのは誰で
- も同じ事で、僕自身もネットの知人が東京へ来
- たりする事でもなければあちこち行ったりはし
- ませんでした。
- この本は、東京に長く住んでいる作者が東京
- の原風景を求めてあちこちを訪ね歩くという内
- 容。結論から言うと、原風景が何なのかは全く
- わからず、ただ混乱するだけなのですが、本当
- に同感。東京という街は一貫性がないと言うか、
- とにかくなんでもあります。しかも、訪ねてみ
- るとどことなく変な感じのする場所が多いので
- す。まあ、それはよく聞く有名な地名がすぐ近
- 所にあるというギャップから来るのかも知れま
- せん。
- この前、僕は渋谷をぶらぶらしてきたのです
- がこの作者も同様に、歌舞伎町、六本木、銀座、
- 浅草などを回っています。
- さて、この本、東京のガイドブックとしては
- まるで役に立ちません。しかし、東京近郊の人
- 間でもそうでなくても読めばきっと笑えますし、
- 東京という変な街に対する理解が少しは深まる
- かも知れません(笑)
3月5日
- 本の紹介
- 「身辺怪記」
- 板東眞砂子/朝日新聞社
- 「死国」の作者、板東真砂子のエッセイです。
- さて、ホラー小説の作者でこの題名、さぞか
- し奇怪な体験を数多くしているのだろうと思い
- きや怖い体験というのは最初の一回だけで後は
- まあ、普通のエッセイでした。
- ですがやはり、いろいろな事に対して感覚が
- 鋭敏で生まれ育った高知にいるときから郷土の
- 神や自然などに対して、畏怖のような気持ちを
- 持っていたようです。
- 「死国」がお遍路によって死者を蘇らせる話
- であったように、郷土の風習には土地神に対す
- る畏れ、そして親しみが込められています。
- 海外でも同様で、作者は旅行先のアイルラン
- ドやサイパン、グァムなどで感じた郷土感覚に
- ついて書いています。
- 僕はずっと首都圏なのでそういうものにはあ
- まり縁がないのですが、それでも「死国」など
- では土地の恐ろしさを感じるのですから、そう
- いう感覚というのは生来備わっている原初的な
- ものなのかも知れません。
- さて、次あたりにはいよいよ「死国」を読ん
- でみようと思います。
3月4日
- 本の紹介
- 「古武術からの発想」
- 甲野善紀/PHP
- 僕は剣道をやっていたせいか、武術好きで時
- 代劇などが同様の理由によるのですが、戦うと
- いう事に魅力があるのではなく、武術自体にそ
- のおもしろさがあるのだと思っています。
- もちろん、相手を倒すことを前提にしない武
- 術には意味はないのですが、剣道などでも上級
- 者になると肉体の鍛錬と言うことではなく、人
- 間の能力の高さを思い知らされます。
- もちろん、力や速さによって強くなることは
- できます。それは誰にも自明なのですが技の凄
- さというのは体感してみないとなかなかわから
- ないものです。
- この本を読んで思い出したのは高校の頃の柔
- 道の先生の話で、作者の甲野氏と同様、武術に
- とどまらずあらゆる事にその考え方や発想を用
- い理路整然と話をする人で、武術家と言うとや
- はりそういうイメージがあります。
- 武術的発想というと、精神論のようなものが
- 思い浮かぶかと思いますが、武術というのは技
- ですからそれを追求するには論理的な考えが必
- 要です。しかし、科学的に追求するというのと
- はまた違います。この本の中にも科学者とやり
- とりする話があるのですが、科学というのはま
- た物事を一定の枠に当てはめることであるわけ
- で、今までにないものを新しい見方で見ること
- はなかなかに難しいとわかります。それは、武
- 術に関してもまた同じで、伝統という古い型に
- はまってしまい、発展がなくなるばかりか本来
- の意味まで失われてしまったりします。
- この本は古武術について語った本なのではあ
- りますが、古武術を紹介すると言ったものでは
- ないのです。その分、敷居が高くはありますが
- 武術そのものに興味のない人でも、甲野氏が古
- 武術を研究する過程で得たものを断片的ながら
- 知ることは出来ます。
- 温故知新といいますが、科学という先入観に
- よってかえって硬直してしまいがちな思考を一
- 新してくれるかも知れません。
3月2日
- 本の紹介
- 「塗仏の宴 〜宴の支度〜
- 〜宴の始末〜」
- 京極夏彦/講談社ノベルズ
- 京極堂シリーズの最新刊です。
- この本は、とにかく厚い!
- 上下巻あわせて1200ページを越える大長
- 編です。
- 上巻、宴の支度はぬっぺらぼう、うわん、お
- とろし、ひょうすべ、わいら、しょうけらとい
- う六つの妖怪の名を冠した短編。そこで語られ
- る事件はあるおおきな流れをそれぞれの主人公
- から見た視点で語っています。しかしこれらの
- 話は統合するとつじつまがあいません。それを
- 読み解くことのできる京極堂こと中善寺秋彦は
- 完全に沈黙。しかし、この話はいつもと違い、
- 彼の友人である小説家、関口巽が巻き込まれて
- いるのです。怪しげな宗教団体、拳法の道場、
- 占い師、企業……。様々な人間が、消えた村を
- 巡って跳梁跋扈しながら下巻の「宴の始末」に
- 続きます。
- で、読み終わった感想なのですが、どうも
- うさんくさい(笑)
- まあ、屁理屈というか、詭弁を弄する京極堂
- に振り回されるのは読者も同じなのですが、こ
- の作品は今までのものとは勝手が違い、仕組ま
- れたものであり、京極堂はその呪いを落とすべ
- く行動するわけです。
- しかし、京極堂のような存在は一人だからこ
- そ魅力なのであり、同様な能力を持った人間が
- 他にも出てくると世界観そのものに納得がいか
- なくなってしまいます。
- 読んで楽しめないわけではないですが、どう
- にも疑問の残る作品でした。
3月1日
- 昨日は知人と渋谷へ行きました。
- 僕は買い物でも映画でも、ほとんど新宿で
- 済ませてしまうので今まで渋谷で降りたこと
- はなかったんです。まあ、はじめて行った訳
- なのですがさすがに渋谷、ファッションなん
- かが違いますね(と、書くと田舎者っぽい)
- 渋谷=ファッションの街というイメージが
- 強かったのですが今回はデザイン系と言うか、
- 変わった小物やノート、ポストカードなどを
- 見てぶらぶらと歩いていました。
- その中で特に印象が強かったのはインディ
- アンジュエリーのお店「Arizona Highway」
- です。銀細工の腕輪や指輪、時計などの他に
- ビーズと石を組み合わせたネックレスやブレ
- スレッドなどを売っているのですが、それら
- は全て、一つとして同じもののないハンドメ
- イドのものばかり。
- シンプルなデザインにかなり惹きつけられ
- たのですが、さすがにいいものは値段が……
- 銀細工の腕輪などはまず、細い銀盤を糸鋸
- で切り抜き、台となる板と張り合わせてから
- 指輪や腕輪として加工するという、たいへん
- 手間のかかるものだそうです。それだけに小
- さいものでも1万円はしてしまいます。
- 自分でつけるかどうかに関わらず、一つく
- らい持っておきたいと思いながらもさすがに
- 手は出ませんでした(笑)
- また、模様の一つ一つにも意味があるそう
- で店員さんにもいろいろと解説していただき
- ました。熱心に説明して下さったのに何も買
- わなかったら悪いかな、と思ったのですが同
- 行者の一人がピアスを買ったので一安心。
- さて、お店の場所なのですが、JR原宿駅
- からだと表参道を歩いて富士銀行が右手、交
- 番が左手に見える交差点を渡って左折。
- 渋谷からだと宮益坂をまっすぐ行って、表
- 参道を渡って右手にある青山TIMビルの3
- 階です。ちなみに新店舗で2月10日に移転
- したばかりとか。
- もしお近くに行かれるなら寄ってみて下さ
- い!
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